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沖縄料理?1 食材

2013年01月14日

Posted by nahagasuki at 14:16 │Comments( 0 ) 沖縄の歴史
沖縄料理って何を思い浮かべますか?
日本本土とは大きく異なる部分と、なぜか懐かしくかんじる部分があり不思議な感覚にとらわれることがあります。
温帯最南端の気候がはぐくむ食材が大きな魅力で、中国に近く、東南アジアとの交易もあり、様々な文化が交わった結果、独特の食文化が形成されてます。
そして、戦争が料理、食文化に大きな転換点をもたらしています。

はじめは単純に、食材や調味料 調理方法などに興味を持ったのですが、知れば知るほど興味深々で、本を探したり、お店の人に聞いたりしました。
そこで疑問を持ったことは 沖縄料理とは? です。
もちろん 日本料理 や 京料理なども言葉として正確に定義して使っているわけではないのですが
沖縄料理は大きな転換点を意識して理解する必要があります。

沖縄が、いや琉球が交易重視の政策で自ら変改していった結果、発展し変化していった食文化にも興味はありますが、変わらざるを得なかった食生活に視点を当ててみたいと思います。

国際通りを歩いても、沖縄各地の観光地を歩いても沖縄料理の看板はすぐに目が慣れるほどよく見かけます。

<チャンプルー料理>   イリチー ンブシー XX汁などもおいしいのですがもっともポピュラーで人気な料理はチャンプルーでしょうか。ゴーヤ フー 豆腐 といった種類があります。
野菜や肉とともに、かつおのだしに塩味の炒め物で、さっぱりといただけ、栄養価も高い料理です。
この料理によく使われるのがポークといわれる、ランチョンミートです。豚肉を加工する際に、部位ごとに切り出し成型するのですが、その際の端切れを中心に塩漬けしたものを缶詰にしています。米軍の
レーションです。これが豚肉文化だった沖縄は人気になりました。というか戦後の食糧難で数少ない動物性蛋白質として、米軍より放出されたものです。当然、戦前にはなかった食材なのです。
もちろん味付け(調味料)、調理方法で料理名が決まると考えればそれでもいいのですが。。。
このチャンプルという料理名も、豆腐が入った炒め物という定義が有力なのですが、今では炒め物全般がチャンプルと呼ばれているのも気になります。また本来沖縄では栽培できない、しづらい野菜が入っているチャンプルも興ざめです。

<ステーキ>
これも太平洋戦争以後のものです。本土では、国内産の牛肉は高く品薄で、外国産の牛肉には高い関税がかかっていた時代、米国統治下にあった沖縄には安い肉が豊富に入ってきました。返還後もしばらくの間関税は安く抑えられ、沖縄=安くておいしいステーキ の構図が出来あがりました。そして石垣など牛の飼育に適した土地で畜産が盛んになりました(ブランド牛となりかなり高い肉ですが)

<刺身>  色とりどりの魚の刺身  かつおやまぐろは黒潮に囲まれた沖縄で獲れる代表的な魚です。いかも毛布に取れます。観光客にはミーバイを筆頭に各種の刺身が人気です。
しかし刺身も新しい料理です。江戸前で獲れた新鮮な魚をその日のうちに食べられた環境とは違い、戦前の沖縄では、丸揚げや汁物が当たり前でした。
また、刺身に欠かせない醤油そのものも、昔の沖縄では使われていなかった調味料です。
*醤油の歴史は意外と浅く江戸時代の初期には江戸でも使われていません。に切った酒にかつおや梅、みりんなどで風味や味を付けた下地が使われていました。

昆布も沖縄での消費量が多いのですが、沖縄近海で採れるものではありません。

太平洋戦争は沖縄に限らず、日本全体の食文化に大きな影響を与えた事をすぐに理解できるのですが、沖縄はその前の琉球処分 さらに前の薩摩侵攻が大きな転換点となっているのです。

もちろん本土も同じように食文化は大きく変わっています。地産地消が当たり前だった江戸時代から世界中の食材が手に入る現在にいたる変化、興味深いものです。






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